【簡単】トイレつまりを治す方法3選と注意点
急なトイレの詰まり、トイレが使えないと困るけど、業者はお金かかるし、知らない人を家に入れるのも躊躇われる。できることなら自分で治したい!
そうですよね、そこで今回は一般の方でも手軽につまりを治せる方法3選と、逆に詰まりを悪化させる事がないように注意点を紹介していきます。
①お湯ラバーカップ
トイレが詰まって一番最初に思い浮かぶ改善方法であり、効果的な方法。それがラバーカップ(スッポン)です。
・用意するもの
40~50℃のお湯(必ず50℃以下)
ラバーカップ(スッポン)
・和式トイレ用おわん型
・洋式トイレ用おわん突起型
・節水トイレ用汎用ツバ型
一般的にそのまま詰まったトイレにラバーカップをあてる方が多いですが、ポイントはお湯です!
トイレは基本的に水のみで汚水を流し出す仕組みになっています。トイレットペーパーや汚物で詰まっている場合は冷たいお水に浸っている状態より、暖かいお湯に浸かっている方がより砕けやすく、流れやすくなります。
手順
1,詰まると便器内の水が溜まった状態になる為、便器の水が出来るだけなくなるまで待つ。
※便器内で詰まっている場合、詰まっている物が便器内の汚水を引っ張る為、通常時より便器内に溜まる水の量は減少する傾向にあります。
2,水が無くなった便器へ40℃~50℃のお湯を6分目くらいまで流し込む
3,適切なラバーカップで便器の入口を塞ぎ加圧と減圧を繰り返す。
②お湯吸引ポンプ
時代は進化しラバーカップの上位互換となるのが、吸引ポンプです。メリットとしてはラバーカップより汚水が跳ねるリスクが少なく、使いやすさが上がります。デメリットとしては価格が少し上がることと、ラバーカップと比べ使用後の清掃が容易ではありません。
・用意するもの
40~50℃お湯(必ず50℃以下)
吸引ポンプ
手順
1,①同様、便器の水が出来るだけなくなるまで待ち、水が無くなった便器へ40℃~50℃のお湯を6分目くらいまで流し込む。
2,適切な吸引ポンプで便器の入口を塞ぎ、減圧をかけてから、一度ポンプを汚水から出し、ポンプ内の空気や汚水を便器へ出し切ってから、再度便器の入口を塞ぐという作業を繰り返す。
①・②の注意点
1,加圧は最小限に減圧で抜く
ラバーカップや吸引ポンプの役割は便器内の詰まりに減圧加圧を加える事で、詰まっている物を動かし崩し物理的に流し出すことにありますが、トイレは床に設置されていて、流れた後にどこで詰まっているかを一般の方が判断するのは難しいかと思われます。
もし便器を抜けて配管で詰まっているのに、加圧をかけてしまうと思わぬ漏水を引き起こす可能性があります。
力の強いポンプはもちろんですが、ラバーカップであっても押し込む力は最小限に留め、なるべく引っ張る力だけで詰まりを解消するイメージで作業をすることがポイントです。
最近加圧型のポンプやラバーカップで加圧しすぎた為に、他の箇所などから汚水が噴射したとご連絡を頂く事が多くあります。器具の販売元は何も保証してくれませんので、詰まりを加圧するのはやめましょう。
2,お湯は50℃以下
お湯の温度は必ず50℃以下にしてください、便器の破損・変形・漏水の原因となります。
3,適切な器具を選ぶ
トイレの種類により使用するラバーカップやポンプの種類が変わります。例えば同じ洋式用でも商品によってサイズが違う為、ホームセンターなどで自宅の便器のサイズに合ったラバーカップを事前にご準備されることをお勧めしています。
4,トイレによっては事前準備が必要
Panasonicのアラウーノなど、トイレによってはそのままラバーカップやポンプを使うと壊れてしまうトイレが存在します。判断が難しい場合は初回だけでもプロを呼んで対応してもらう事をお勧めしています。
5,物を落としたら迷わずプロを呼ぶ
便器内にライターや玩具など、物を落として手では取れない位置まで流れてしまった場合、ラバーカップやポンプではどうする事もできません。無理に詰まりを取ろうとすると状況が悪化する可能性が高いので、すぐ諦めてプロへ連絡しましょう。
③重曹発泡洗浄
トイレだけでなく台所や洗面、お風呂などの清掃にも役立つ発泡洗浄です。時間はかかりますが家庭にある物でできる詰まり解消の定番になります。
・用意するもの
重曹150gお酢100ml(重曹2:お酢1の割合以上に重曹を入れない)
40~50℃お湯(必ず50℃以下)
手順
1,こちらも便器の水が出来るだけなくなるまで待つ。
2,水が無くなった便器の入口付近に150gの重曹を撒く。
3,重曹へ100mlお酢を注ぐ
4,「二酸化炭素」の泡が発生するので、1時間ほど浸け置きして汚れを浮かす
5,便器へ40℃~50℃のお湯を流し込む
化学反応と聞くと「危ないのではないか?」との意見を聞くことが多いので注意点を含め分かりやすく追記しておきます。
重曹は炭酸水素ナトリウム、お酢は酢酸という物質になります。これはご存知の通り適切に使用する分には何の問題もありません。
この重曹と酢酸を反応させることで、二酸化炭素の泡と、中和で生成される酢酸ナトリウムと水が発生します。
以下、化学反応式
NaHCO3 (重曹)+ CH3COOH(お酢)
=CH3COONa(酢酸ナトリウム) + H2O(水) + CO2 (二酸化炭素)
水はご存知の通り無害、酢酸ナトリウムも直接的な摂取や接触は避けるべきですが、食品添加物として使用されることがあるくらい無害な分質です。
では二酸化炭素ですが、通常大気中の二酸化炭素の濃度は0.04%(400ppm)程度となっています。
一般的に、二酸化炭素の濃度が0.5%(5000ppm)を超えた場合、二酸化炭素中毒の危険性が高まると言われています、この濃度以上の二酸化炭素が長時間にわたって存在すると、体内の酸素供給が減少し、一酸化炭素中毒の症状が現れる可能性があります。
つまり発泡洗浄を行う際は必ず換気しながら作業をしましょうということです。換気さえ怠らなければ安全に詰まりを解消することができます。
重曹発泡洗浄がある程度認知されてからは、よくあるトラブルとして、重曹を入れすぎてしまわれる方が一定数いらっしゃいます。トイレに限らずですが、前記の通り作業手順としては重曹を先に入れ、そこにお酢を入れていくので重曹2:お酢1の割合を超えて重曹の量が多いと、重曹が中和せず残ってしまったり固まってしまい、詰まりが悪化してしまう場合があります。