【水道局から漏水の指摘】漏水対処法を徹底解説

水の使用量が増加したり、明らかに不在の状態で水が使われていると水道局の検針に来たスタッフから、漏水の疑いを指摘される事があります。

信頼できる水道屋がいれば、すぐに来てもらえば良い話ですが、初めて頼む水道屋が良心的とは限りません!

漏水を治すところまでしなくても、足元を見られないように自分でも漏水箇所の目星を付けられるようにしておくことをお勧めしています。

①メーターの確認

水道メーターには、水量を測るだけでなく、水が使われているかどうかを確認する機能が付いています。

メーターの数字は水量の目盛りで、最低でも立方メートル単位(1000L)のため、漏水の確認はできません。

水が使われているかを確認する為にはパイロットを確認する必要があります。

パイロットは中央と三隅に赤いプラスチックがついたシルバーの丸い部品で、パイロットが時計回りに回転していれば、敷地内のどこかで水が流れていることがわかります。

※電子式のメーターにはパイロットがなく、その代わり水が流れている間は画面内に黒い四角形やしずくのマークが点滅する仕組みになっています。

それでは、肝心の水道メーターはどこにあるのでしょうか?

これは住居によって異なりますので各住居タイプを参考に自宅の水道メーターを探してみてください。

【一戸建て】

家の入口や駐車場といった、路地に面した敷地内の何処かに設置されています。「水道」や「量水器」と書かれた、水色のプラスチック製のフタか金属製のフタが地面に埋め込まれてあり、フタを開けるとメーターと元栓が出てきます。

【マンション】

玄関を開けた通路の壁に設置された、パイプシャフトといわれる鉄の扉の中に設置されています。

※1階の場合には一戸建てと同様、地面に設置されている場合があります

同じパイプシャフト内に隣の部屋のメーターと元栓が一緒に設置されている場合がありますが、タグや手書きなど、それぞれに部屋番号が記載されているので、間違えないよう自分の部屋番号の水道メーターを特定しましょう。

【アパート】

構造によってメーターの設置位置にいくつかのパターンがありますが、一戸建てと同じようにアパートの入口や共有通路、階段の下(裏)、駐車場など地面に埋め込まれて設置されていることが多いです。

マンションと同じようにパイプシャフトがある場合や、全戸分の水道メーターをまとめて一つのボックスに入って管理している場合もあります。探しても分からなければ管理会社に連絡すると教えてくれます。

②漏水箇所の特定

メーターの位置が分かったら、次はいよいよ漏水箇所の特定です。手順を踏んで進めていきましょう。

1,目視できる漏水を確認

最も原因として多いのはトイレタンクの漏水です。

トイレ以外にも給湯器の配管からの漏水や、台所・浴室・洗面などの各蛇口から水が漏れたり、染みていないか、水の漏れている音がしないかを確認していきます。

※単純に洗濯機など水を使用する家電を使用している場合は漏水とは関係なくパイロットが回りますので、水を完全に使用していない状態で確認していきます。

床下収納や点検口がある場合は、収納を開け中のケースを外すと、ヘッダーといわれる配管の接続がまとまっている箇所や、床下を通る配管、床下が濡れていないか等も確認する事ができます。

2,お湯の管か水の管か

住宅には大きく分けるとお水を運ぶ給水管と、お湯を運ぶ給湯管という2つの管が、各蛇口や器具にお水やお湯を運んでいます。

お湯を作る構造上、メーターから直通で給湯器等のお湯を作る機械へ接続され、お湯に変えてから室内へ給湯管がお湯を運ぶ仕組みです。

そこで給湯器の手前にある、バルブを閉める事でお湯側に供給される水だけを止めることができます。

メーターのパイロットが回っていて、バルブを閉めたらパイロットも止まる状態であれば、目視で確認できなくてもお湯の管のどこかが漏れていることは分かります。

3,止水する

漏水の箇所が特定できなければ、水道メーターの近くにある元栓を閉め、全てのお水・お湯を止めるしかありませんが、漏れているのがお湯だけであれば、お湯だけ閉めておけばトイレなどお水は使用することができます。

トイレや蛇口などの各器具の手前には故障箇所のお水のみを止める止水栓という機能が設置されています。止水栓はハンドルタイプの手で閉められるものや、マイナスドライバーで閉めるものがありますが、いずれも時計回りで最後まで閉めると、閉めた箇所のお水だけを止めることができます。

注意すべきは漏水している箇所が、1箇所だけとは限らないという点です。漏水箇所を見つけてもパイロットが完全に停止したかの確認は毎回しましょう。

④修繕報告と減免制度

漏水に気が付かずに水道料金が高額になってしまった場合、返金や減額が適用される場合があります。

※水道料金には実際に使用した水の分が含まれるので、全額免除にはなりません。水漏れが生じる前の2カ月から4カ月の間の水道量の平均値を参考に、その量を超えた金額の50%〜70%が減額される事が多いです。また減額の条件や割合は各自治体によって差があるので、水道局へ確認が必要になります。

減額の申請を行えるのは漏水が止まってからになります。業者によっては修繕箇所を水道局へ報告する修繕報告書を記入できない、修繕報告書の作成が有料になる場合がありますので、事前に確認することをお勧めしています。

⑤火災保険

水漏れなのに火災?と思われる方が多いですが、ほとんどの火災保険は基本補償として水漏れをカバーしています。階下漏水などマンションの下の階に被害が出た場合も、特約でカバーが可能です。(個人賠償責任保険)

※あくまで漏水の被害に対する補償なので、漏水の原因を修繕する費用は出ません。

ここ数年で火災保険に加入されてないというお話をよく聞くようになりました。物にも寿命がある以上、遅かれ早かれ漏水は必ずおきます。まだ火災保険に加入されてないのであれば、火災保険だけは強く加入をお勧めします。

水漏れは事故が起きると、損害額が高額になるケースが多いので、既に加入されている方も火災保険の補償範囲であることは必ず確認しておきましょう。

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